ビカクシダ(コウモリラン)苔玉作り方!
最近、ホームセンターや雑貨屋さんなどでもビカクシダ(コウモリラン)を見かける事が多くなりました。
板付けされている物やコルク材やヘゴ板に着生されている物も多いですが、中にはまだ若い個体が鉢やビニールポットのまま売られている物もあります。
今回はこの様な鉢やビニールポットの若い個体を苔玉(水苔使用)にする方法を紹介したいと思います。
私も以前は鉢植えやポットで育てていたのですが、元々の自生地では樹木等に着生して育っている植物なので真上を向けて育てるよりも自然に近い角度で、板付けやコルク更には今回紹介する苔玉での管理の方が、貯水葉や胞子葉の成長や見栄えも良いです。
目次
苔玉で管理するメリットとデメリット
ビカクシダにとってはコルクや板付け、苔玉での管理の方が成長も見栄えも良いのですが、管理者にとっては、デメリットも存在します。
ここでは、私が苔玉での管理を行う中でのメリットとデメリットをあげたいと思います。
苔玉で管理するメリット
自生地に近い環境で育てられるので元気に形も良く育つ。
吊り下げで管理できるので、カーテンレールやフックに引っ掛けられるので置き場所を選ばず、日当たりの良いところ等に簡単に移動できる。
屋外で育てる場合、水やりがジョウロやシャワー等でそのままかけられる。
オシャレで可愛いのでインテリアグリーンとしても最適。
苔玉で管理するデメリット
水苔なので乾燥が早く、鉢植えより水やりの頻度が増える。
水やり後、水がしたたるのである程度水が切れるまで、部屋の中には吊るし辛い。
(私は、水やり後マグネットフックでお風呂場に吊るしています。笑)
苔玉を作る為に用意する物
下記にあげた物の他に、吊るし部分の加工に使用するニッパーやペンチがあれば便利です。
ビカクシダ(コウモリラン)
お好みのビカクシダ(コウモリラン)をご用意ください。
苔玉に関しては、比較的若い個体等小さめの物がおすすめです。
今回、私はベイチーの若い個体を使用しました。
水苔
今は、百均でも手に入りますが中国産の物は不純物も多く見栄えもあまり良くありません。
ニュージーランド産の物は長さも長く、質も良いのですが値段が少々高いです。
私は中間のチリ産の物を不純物を取り除いて使用しています。
水苔は水で戻してから使用して下さい。(30分〜数時間程度)
ミシン糸
苔玉を巻く為に使用します。
透明なテグスを使っても構いませんが、木綿糸やコットン糸の様に自然と朽ちる物を使用しておくと巻き直す際に全て取り除く必要も無いので楽です。
麻紐で巻く事も可能ですが、太いのでビカクシダの苔玉にはあまり見栄えが良くありません。
緩効性肥料
別に使用する必要はありませんが、私は一層目と二層目の間に挟んで使用しています。
吊るし部分の針金
苔玉の吊るし部分に使用する針金です。
水やりでの錆を考えるとビニールに覆われた物が良いです。
苔玉を巻く手順
①ビカクシダをポットから取り出す
ビカクシダを鉢やポットから取り出しましょう。
葉の星状毛が取れないように気を付けましょう。
園芸店などで売られている物は、植え付けに水苔などが使用されており、根が入り込んでいる場合があります、ビカクシダは強い植物なので多少根を短く切ってしまっても問題ありません。
用土や石などを出来るだけ取り除きましょう。
②一層目を巻く
手のひらに平に水苔を敷き根から根元まで包み込む様に巻いていきましょう。
二層目・三層目と巻いていくので多少の巻き残しは問題ありません。
ミシン糸を斜めにビカクシダを回しながら巻いていくと満遍なく巻くことができます。
固定されていない所を押さえるイメージで巻いていきましょう。
一通り巻き終わったら巻初めの糸と結びましょう。(3〜4回の玉結びでOKです)
③二層目を巻く
一層目と同じ要領で手のひらに平に水苔を敷きその上に肥料を乗せてから巻いていきましょう。
肥料は無くても問題ありません。
巻き方は一層目と同じです。水苔の少ない部分には足しながら巻いていくと綺麗な円形になります。
巻終わりは一層目と同じです。
④吊るし部分の針金を取り付ける
吊るし部分の針金は、苔玉上部から針金を差し込み貫通したらUの字に曲げて差し戻して下さい。
貫通させる時、力を入れますので手や指に刺さらないように気をつけてください。
この時成長点が真上を向くように注意して下さい。(ビカクシダの上下は生長点が上です)
針金上部は三層目を巻いてから引っ掛けを作れる長さを十分に残して切っておきましょう。
引っ掛けはこの時点では作ってしまわない方が三層目を巻きやすいです。
⑤三層目を巻く
一層目・二層目と同様の巻き方で問題ないのですが、水苔が手のひらには乗りきらない為、平たくした水苔を二、三度に分け貼り付ける様に巻いていくと上手く包めます。
二層目同様、水苔の足りない所に足しながら巻いていきましょう。
吊るしの針金部分の折り返し部分はしっかり覆っておきましょう。
この段階で綺麗な円形になる様に軽く握りながら調整して下さい。
巻終わりは一層目・二層目と同じです。
⑥吊るし部分の針金を加工する
最後に、引っ掛け部分の針金を加工しましょう。
切断部で手や指を怪我しない様にしっかり加工しておきましょう。
まとめ
今回は、ビカクシダの苔玉(水苔使用)の作り方を紹介しました。
ビカクシダは苔玉にすることで、オシャレに可愛く飾ることが出来ます。
ビカクシダにとっても鉢植えやポットよりいっそう自生環境に近い状態で育てる事が出来ます。
苔玉を作る際は、ビカクシダの上下に注意し作成しましょう。
出来るだけ綺麗な円形にすると見栄えも良くなります。
水苔の少ない所に足していくと綺麗な円形になります。
巻く際は、針金での怪我に注意して下さい。
何度でも巻き直しは出来ますので、最初は上手くいかなくてもチャレンジしてみて下さい。
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