ビカクシダ(コウモリラン)始めかた!
最近、ホームセンターや雑貨屋さんなどでもよく見かけるビカクシダ(コウモリラン)ですが、コルクや板付けされて売られている物も多く、『育ててみたいけれど、管理方法が分からない!』『カッコいいけれど、難しそうで敷居が高い!』とお考えの方も多いのではないでしょうか?
私もずっと興味はあったのですが、温度管理や水やりが『難しそう!』というイメージがありなかなか踏み出せませんでした。
今回は、そんな方でも簡単にビカクライフを楽しめるように、ビカクシダの特徴や育て方を紹介したいと思います。
目次
ビカクシダ(コウモリラン)とは
ビカクシダはウラボシ科のシダ植物でその容姿からコウモリランと呼ばれることも有ります。
コウモリランと呼ばれていますが、蘭ではなくシダ植物なので花は咲きません。
世界中の熱帯地域に分布し樹木に根を張り、着生しながら成長していきます。
現在では、様々な園芸種や交配種が作出され、鑑賞性だけではなくコレクション性も非常に高い事が人気の一つに挙げられます。
その独特のフォルムが魅力で、男性なら『カッコ良く部屋に飾ってみたい!』女性の方は『インテリアグリーンとしてオシャレにまたは可愛くリビングに!』と思われる方も多いのではないでしょうか?
私自身が育てている感想としては、植物としては強く育て易い部類で、少しの注意点と育て方のコツを掴めば、どんどん成長してくれます。
ビカクシダの特徴
貯水葉と呼ばれる水分を溜めておく為の葉と胞子葉と呼ばれる胞子を作る為の2種類の葉を持っています。
また、中心部に生長点(リゾーム)と呼ばれる器官がありそこから新しい葉が誕生します。
貯水葉
樹木に着生した状態で根元に水を溜めておく為の葉で、ビカクシダの根元の部分を覆う様に広がり、新しい葉は古い葉を何層にも包み込みながら成長します。
葉が広がりきると段々と茶色く枯れていき、スポンジ状になって残りますが、水分を蓄える役目を担っている為、無理に取ってしまわず残しておく事をおすすめします。
胞子葉
光合成の為に日光の方へと葉を広げ伸びていきます。
成熟した株は葉の裏側に胞子嚢を付けます。
葉の表面は、強い日差しや乾燥から葉を守る為の星状毛(よく見ると星の形をしている)と呼ばれる、 細かい毛に覆われています。
種類により葉が白く見えるのは、この為です。
一度剥がれてしまうと元には戻らないので、葉を触る場合は注意が必要です。
生長点
ビカクシダにとっては一番重要な 器官です。
貯水葉・胞子葉共に生長点から発生し、根は生長点の内側から伸びていきます。
ビカクシダの調子を確認する際も生長点がしっかりしているかで判断を行い、うっかり傷つけてしまうと致命的なダメージを与えてしまいます。
ビカクシダの育て方
コルクや板付け等を見ていると管理が難しそうなイメージのあるビカクシダですが、日光・温度・水やりの3つのポイントをしっかり掴めばグングン成長し、子株をつけてくれます。
日光
春〜秋にかけては屋外で管理する事も可能ですが、夏の直射日光を受けてしまうと葉焼けしてしまうので、30〜70%程の遮光が必要です。
耐陰性がある為、屋内でも問題は有りませんが、あまりに光が弱すぎると葉が黄色く変色してしまう事が有ります。
レースのカーテン越しなど柔らかな光が差し込む場所で管理しましょう。
温度
ビカクシダは熱帯地域に生息している為、寒さには弱いです。
年間を通じて10度以上の場所で育てるのが理想です。
屋外で管理する場合は10度を目安に屋内の暖かい場所に移動しましょう。
水やり
春〜秋の成長期には、用土や水苔が乾いたらたっぷりと水をあげましょう。
我が家では、コルクや苔玉ごと水の張ったバケツにドボンとつけて行うことも有ります。
肥料は、基本的に必要ありませんが与えることで、成長を促す事ができます。
規定料に薄めた液肥を月に2〜3回与えるか、緩効性の置き肥を与えましょう。
冬場は、成長が緩やかになる為水やりの回数を減らします。
週に1度程度完全に、用土や水苔が乾いてからあげましょう。
水分を減らし葉の樹液濃度を高める事で、耐寒性が上がります。
また、葉の乾燥具合を見ながら葉水を増やしましょう。
肥料焼けの原因にもなる為、冬場に肥料は、与えないでください。
病気・害虫
ビカクシダのかかりやすい病気として、春から秋の高温多湿期に葉に発生しやすい炭疽病が有ります。
炭疽病にかかると葉に黒褐色の斑点が出て穴が開いたり、最悪の場合枯れてしまう場合も有ります。
発見した場合は発病した葉を取り除き、薬剤を散布しましょう。
害虫は、ハダニやカイガラムシが発生する事が有ります。
手で取りきれない場合は、駆除剤を使いましょう。
まとめ
コルクや板付けされている物も多く、管理が難しそうなイメージがあるが、管理次第では強い植物である!
水を貯水する為の貯水葉と胞子を作る胞子様の2種類の特徴的な葉がある!
生長点(リゾーム)と呼ばれる器官が有り、葉・根の発生するビカクシダにとって最も重要な場所である!
直射日光による葉焼けに注意し、屋外では遮光、屋内ではレースのカーテン越し等で柔らかい光を与える!
寒さには弱い為、冬場は10度以上の暖かい場所で管理する!
春〜秋の成長期には、用土や水苔が乾くとたっぷりと水を与え、肥料はこの時期に与える!
冬場は週に1度程度完全に用土や水苔が乾いてから与える!
以上が、ビカクシダを活き活きと管理・栽培する方法になります。
もちろん、各家庭により環境等は変わりますので、気温等の数値は参考にしてもらい、各個人個人で適切な環境を整えてもらえたらと思います。
さあ、一緒にビカクライフを楽しみましょう。
私個人的には、色々な管理の面でチランジアと類似したところがあると感じます。
今回は、私の趣味でもあるビカクシダの紹介をさせて頂きました。笑
長々とお付き合い、ありがとうございます。